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住み慣れた街で暮らし続ける選択肢。「地域密着型特養」とは?メリットや入所方法を解説

住み慣れた街で暮らし続ける選択肢。「地域密着型特養」とは?メリットや入所方法を解説

更新日: 2025年09月04日

「介護施設に入居したら、長年暮らした地域とのつながりが切れてしまうのではないか…」 「大規模な施設よりも、もっと家庭的な雰囲気の場所で穏やかに暮らしたい」

そんな風に考えている方にとって、「地域密着型介護老人福祉施設(通称:地域密着型特養)」は、非常に魅力的な選択肢となるかもしれません。

この記事では、近年ますますその重要性が高まっている「地域密着型特養」について、普通の特養との違いから、具体的なメリット入所するための条件や手続きまで、分かりやすく解説していきます。

そもそも地域密着型介護老人福祉施設(地域密着型特養)とは?

地域密着型特養とは、一言でいえば「定員29名以下の、小規模な特別養護老人ホーム」のことです。

大きな特徴は、その名の通り「地域に密着」している点。原則として、施設がある市区町村に住んでいる方のみが入所でき、住み慣れた地域で、地域住民との交流を保ちながら生活を続けることを目的としています。

まずは比較!「普通の特養」との違い早わかり表

項目

地域密着型特養

通常の特養(広域型)

定員

29名以下

30名以上(大規模な施設が多い)

入所対象者

原則、施設と同じ市区町村に住民票がある方

居住地の制限なし

特徴

小規模で家庭的な雰囲気。<br>地域住民との交流を重視。

比較的大規模で設備が充実。<br>多様なサービスを提供。

ケアの特色

一人ひとりに目が行き届きやすく、柔軟な個別対応が得意。

標準化された手厚い介護を提供。

地域密着型特養を選ぶ、3つの大きなメリット

なぜ今、この「小さな特養」が注目されているのでしょうか。そこには、大規模施設にはない3つの大きな魅力があります。

メリット①:地域との“つながり”を保ち続けられる

最大のメリットは、社会的な孤立を防ぎ、地域の一員として暮らし続けられることです。

  • 地域のイベントに参加: 地元のお祭りや行事に参加したり、施設のイベントに地域住民を招いたりします。
  • ボランティアとの交流: 地域のボランティアが日常的に施設を訪れ、会話や活動のパートナーになってくれます。
  • なじみの関係の継続: 家族や友人が気軽に訪問しやすく、これまでの人間関係を維持できます。

メリット②:小規模ならではの手厚く、柔軟なケア

定員が少ないため、スタッフが利用者一人ひとりとじっくり向き合うことができます。

  • 家庭的な雰囲気: スタッフと利用者の距離が近く、まるで一つの大きな家族のような温かい雰囲気の中で暮らせます。
  • 柔軟な個別対応: 「今日は少し朝寝坊したい」「このおかずをもう一品」といった、個人の生活リズムや好みに合わせた細やかな対応が期待できます。

メリット③:地域の資源を活かした豊かな暮らし

施設が地域と深く連携することで、暮らしに彩りが生まれます。

  • 地元の食材を使った食事: 地元の農家から仕入れた新鮮な野菜を使った、季節感あふれる美味しい食事が楽しめます。
  • 地域の文化に触れる機会: 地域の伝統芸能の鑑賞会が開かれたり、地元の職人を招いて工芸教室が行われたりします。

入所するための条件と手続きの流れ

地域密着型特養に入所するためには、いくつかの条件があります。

入所できるのはどんな人?2つの必須条件

  1. 要介護認定を受けていること: 原則として**「要介護3以上」**の認定を受けている方が対象です。
  2. 施設と同じ市区町村に住民票があること: その地域に住む方のための施設であるため、これは必須の条件となります。

相談から入所までの3ステップ

ステップ1:市区町村の窓口や地域包括支援センターに相談

まずはお住まいの地域の介護保険担当課や地域包括支援センターに相談し、地域にどのような施設があるか、入所手続きはどうすればよいかといった情報を集めます。

ステップ2:施設の見学・申し込み

気になる施設が見つかったら、必ず見学に行き、実際の雰囲気を確認しましょう。納得できたら、施設もしくは市区町村の窓口で入所の申し込みを行います。

ステップ3:入所の決定・契約

施設の空き状況や、介護の必要度などを基に入所の優先順位が決定されます。入所が決まったら、施設と契約を結び、具体的な入所日を調整します。

まとめ:「小さな特養」という、新しい暮らしのカタチ

地域密着型介護老人福祉施設は、ただ介護を受ける場所ではありません。それは、長年親しんだ地域の中で、人とのつながりを感じながら、自分らしく穏やかに暮らし続けるための新しい住まいのカタチです。

  • 住み慣れた地域で暮らせる安心感
  • 小規模ならではの温かい雰囲気と手厚いケア
  • 地域との交流がもたらす、生きがいと社会とのつながり

もしあなたが、「大規模な施設は少し苦手…」「地域から離れたくない」と感じているなら、この「小さな特яв」という選択肢をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

まずは、お住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターで、「近所に地域密着型の特養はありますか?」と尋ねてみてください。そこから、新しい暮らしへの第一歩が始まるかもしれません。

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編集者プロフィール
身元保証のけんさく編集部

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月間数十件の身元保証・高齢者支援相談で培った実務知識を持つ専門編集者。
法律・介護・費用相場まで横断的に精通し、読者の「もしも」への備えをわかりやすく発信します。

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